「あなたとあえてよかった」心に寄り添うお片付け

御用聞き 現場の声
【片づけられないお部屋】

御用聞きでは、担い手が現場で感じたことを『ソーシャルポイント』として共有し合っています。
現場のリアルな声を皆様にもお届けいたします。
※個人情報を含む部分は修正しています。

「自分のものが勝手に捨てられた」
「家の中をぐちゃぐちゃにされた」

ご自宅がごみ屋敷で、現在はご本人さまは高齢者施設にお住まい。なので、家賃を二重で支払ってしまっている状況でした。
その状況を何とかしたいと、役所の福祉課の方からのご依頼でした。

当初は、現場は、10人程度の担い手と、ご本人さまと役所の職員の方でした。

ご本人さまは

「自分で捨てるものは見る!勝手に捨てないで!」

という感じだったため、現場ではご本人さまと要るもの要らないものをみながら、その横で汚いものはどんどん捨てる流れでした。

しかし、結果的にご本人さまは

「自分のものが勝手に捨てられた、家の中をぐちゃぐちゃにされた」

と、満足とは程遠い形で終わってしまいました。

ご本人さまが片付けを望まなかったため、それから2、3ヵ月以上間が空き、久しぶりに役所の職員の方からもう一度片付けをしてほしいと連絡が入りました。

現場に行くと、そこには機嫌の悪そうなご本人さまと、何とかしたい職員の方がいました。

「ぐちゃくちゃよ、わたしどこになにがあるか全部わかってたのに、これじゃあ必要なものも捨てられてるかもしれないじゃない」

怒っていたと同時に、こんなことをされて悲しいみたいな感情が読み取れました。

この原因は、ご本人さまと私たちの関係性がないまま、片付けを行ってしまったために上のような感情になってしまったと思います。

なので、御用聞きとご本人さまの関係性を作ることが見積り提出より先に行うことでした。

「片付けないと」と「捨てるものは全部自分で見たい」がぶつかり、
どうすればいいのか分からない

前回のことがあったので、片付け方の打ち合わせを計4回ほど行っていくうちに、ご本人さまは、片付けをしなくては、という思いと自分で全部捨てるものを見たいという思いが、ご自身のなかでぶつかっていて、どうしたらいいかわからない状態でした。

なので、心の整理ができるまでは、ゆっくり作業を進めていく必要があると感じましたので、しっかりご自分のものが確認できるよう、3回×3時間は一緒にものを探すというご提案をしました。

「あなたとあえてよかった」

同時にご本人さまとの関係性もつくっていき、
「あなたとあえてよかった。」
と言ってくださり、見積りも納得していただけました。

ここまでが作業前のストーリーで、かなり濃かったです。

一人一人に寄り添い、御用聞きだからこそできることを


いつも説明会で説明していることが、

「便利屋ではなく、一人一人に寄り添って御用聞きだからこそできることを」

ということです。
その言葉を実際の行動で示せたのが、自分にとっても嬉しかったです。


作業はものを探すことからはじまり、ご本人さまの行政書士の方や、ケアマネの方も関わるようになり、ご本人さまも
「こういったものは要らない」
自分から言うようにもなり、変化が出てきました。

その後は、ご本人さまが自宅まで来るのに大変ということで同席されませんでしたが、ものすごい頻度で電話がかかってきて、
「これはとっといて」
「あれは残して」
というご要望が後をたちませんでした。
確かに、自宅の片付けを目が届かないところでやられていたら、気になるのは当たり前です。

ご本人さまの必要なものを探し出して、残す「寄り添い」

御用聞きでのご本人さまへの価値提供は、出来る限りご本人さまの必要なものを残すことでした。

ご本人さまは元々すべて自分で見たい思いがあったので、
なんとしても必要なものを探し当てて、残しておくのが御用聞きとしてできる価値でありミッションだったので、かなりそれに神経を使いました。

結果、段ボールで計6箱のいるものが確保でき、施設の方の話ではご本人さまも大変満足されていたそうです。

「寄り添う」が体現できた案件でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA